2018年12月30日
03年 米陸軍第2歩兵師団の装備考察 その3 (ベスト装備編)
前々回、前回と03年の2歩装備について考察を行ってきました。
(前回と前々回)
・03年 米陸軍第2歩兵師団の装備考察 その1
・03年 米陸軍第2歩兵師団の装備考察 その2
今回も残った装備について書きます。
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最後はその他装備ですね。
1. TLBV 2nd
2. LC-1 コンパスポーチ
3. LC-2 キャンティーンカバー
4. ピストルベルト(LC-2末期)
5. M9バヨネットシース
6. M40シリーズガスマスクバッグ
7. フライトグローブ です。
1. TLBV2nd
タクティカル・ロード・ベアリング・ベストでTLBVです。かっこいい名前ですね。LC装備と混ぜて使用されているベストですが、これはLC装備ではなくIIFS装備のベストです。
サスペンダーより厚く広くなった肩パッドと、上半身を覆うベストで体に掛かる負担を緩和します。胸部にはマガジンポーチが縫い付けられており、デフォルトで片側に3本、計6本のマガジンを収納可能です。
2ndの特徴は1stでは垂直に縫い付けられていたマガジンポーチが斜めになっているという点です。これによりマガジンが取りやすくなったらしいです。
他にもベストがメッシュ素材に変更されていたり、首の横左右にあるループの向きが逆になったり、背後のDカンの大きさも変わっています。また、グレネードポーチの蓋にベルクロが着いたことで開閉が楽になりました。
ただ、他の画像を見る限り1stも併用されていたみたいですね。
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分かりにくいですが、右の方が着用しているのは1stのようです。肩のループのフラップが外に向いてませんし、マガジンポーチも真っすぐです。
これがTLBV1stです。どっちも味があっていいですね。
2. LC-1コンパスポーチ
アリスクリップで固定するナイロン製のコンパスポーチです。中には包帯かコンパスが入ります。
使用例では、はみ出ている部分から見るに包帯が入っているみたいですね。
この包帯はFAキット買ったら入っていたり、単体でヤフオクに流れていたりします。灰色の袋は劣化なのかパリパリになって破れやすくなるため、注意した方が良いかもしれません。
3. LC-2 キャンティーンカバー
画像の右の隊員はガスマスクケースや角度的に見えませんが、左の隊員が腰に着けてます。多分右の隊員も後ろに装備しているかと思います。このポーチは1QTのキャンティーン(水筒)を携帯することが出来ます。また、前面のポケットには浄水剤の瓶が入ります。
カバーの中身である1QTの樹脂製キャンティーンです。画像下にあるガスマスク対応の蓋に交換することでガスマスク装備時にも水を飲むことが可能です。
4. ピストルベルト
右の隊員は隠れているため見えませんが、左の隊員が腰に着けています。TLBV下部のループに通すことで固定することが出来ます。TLBVはピストルベルトがないとポーチの拡張が出来ないため、右の隊員も恐らく装備しているはずです。
バックルが見えないためLC-2かLC-2Aか見えませんが、恐らくどちらかのピストルベルトを装備していると思います。この時期はどちらも使用例があるので好みの形状で問題ないかと思います。
また、LC-2Aに関してはフォリッジグリーン(FG)の個体も存在しているため、購入する際は欲しい色か注意したほうがいいかもしれません。
5. M9バヨネットシース
M9バヨネットの鞘です。本来は小物ポーチが付属していますが、今回は着けてないようです。また、使用例の隊員は鞘に迷彩の塗装を行っていますね。
画像はMMCのレプリカで、刀身がラバーで出来ている安全なものです。また、ネジが見えないようグリップに加工を行っています。
このレプリカはクリップまで再現されているかなりリアルなタイプでしたが絶版です。現在ではヤフオク等でたまに見かけます。
6. M40シリーズガスマスクバッグ
M40シリーズガスマスクバッグです。ただ、他の隊員の画像でM40/M42ガスマスクバッグらしい物も写っています。
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先ほどと同じ画像ですが、左の方のガスマスクバッグです。色的にM40/M42ガスマスクバッグのような気がします。併用されていたのかもしれません。
7. フライトグローブ
難燃性の手袋です。緑色でしたらヤフオクなどで放出品を見かけます。初回で説明を忘れていました。
画像は緑色のフライトグローブです。部隊で黒色のフライトグローブに統一しているようですが、blackhawkとかの私物なのでしょうか……。
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以上で03年2歩装備の考察は終了です。かなり情報が詰まっていて面白いですね。ただ、こうしてみると所有していない装備も多く、揃えるのはなかなか大変そうです。
米軍装備を集め始めた当初は(今もですが)、「このポーチそもそも名前何なの」って感じでしたので纏めてみました。名前が分からなければ現物を探せないので……。何かお役に立てれば幸いです。
(前回と前々回)
・03年 米陸軍第2歩兵師団の装備考察 その1
・03年 米陸軍第2歩兵師団の装備考察 その2
今回も残った装備について書きます。
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最後はその他装備ですね。
1. TLBV 2nd
2. LC-1 コンパスポーチ
3. LC-2 キャンティーンカバー
4. ピストルベルト(LC-2末期)
5. M9バヨネットシース
6. M40シリーズガスマスクバッグ
7. フライトグローブ です。
1. TLBV2nd
タクティカル・ロード・ベアリング・ベストでTLBVです。かっこいい名前ですね。LC装備と混ぜて使用されているベストですが、これはLC装備ではなくIIFS装備のベストです。
サスペンダーより厚く広くなった肩パッドと、上半身を覆うベストで体に掛かる負担を緩和します。胸部にはマガジンポーチが縫い付けられており、デフォルトで片側に3本、計6本のマガジンを収納可能です。
2ndの特徴は1stでは垂直に縫い付けられていたマガジンポーチが斜めになっているという点です。これによりマガジンが取りやすくなったらしいです。
他にもベストがメッシュ素材に変更されていたり、首の横左右にあるループの向きが逆になったり、背後のDカンの大きさも変わっています。また、グレネードポーチの蓋にベルクロが着いたことで開閉が楽になりました。
ただ、他の画像を見る限り1stも併用されていたみたいですね。
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分かりにくいですが、右の方が着用しているのは1stのようです。肩のループのフラップが外に向いてませんし、マガジンポーチも真っすぐです。
これがTLBV1stです。どっちも味があっていいですね。
2. LC-1コンパスポーチ
アリスクリップで固定するナイロン製のコンパスポーチです。中には包帯かコンパスが入ります。
使用例では、はみ出ている部分から見るに包帯が入っているみたいですね。
この包帯はFAキット買ったら入っていたり、単体でヤフオクに流れていたりします。灰色の袋は劣化なのかパリパリになって破れやすくなるため、注意した方が良いかもしれません。
3. LC-2 キャンティーンカバー
画像の右の隊員はガスマスクケースや角度的に見えませんが、左の隊員が腰に着けてます。多分右の隊員も後ろに装備しているかと思います。このポーチは1QTのキャンティーン(水筒)を携帯することが出来ます。また、前面のポケットには浄水剤の瓶が入ります。
カバーの中身である1QTの樹脂製キャンティーンです。画像下にあるガスマスク対応の蓋に交換することでガスマスク装備時にも水を飲むことが可能です。
4. ピストルベルト
右の隊員は隠れているため見えませんが、左の隊員が腰に着けています。TLBV下部のループに通すことで固定することが出来ます。TLBVはピストルベルトがないとポーチの拡張が出来ないため、右の隊員も恐らく装備しているはずです。
バックルが見えないためLC-2かLC-2Aか見えませんが、恐らくどちらかのピストルベルトを装備していると思います。この時期はどちらも使用例があるので好みの形状で問題ないかと思います。
また、LC-2Aに関してはフォリッジグリーン(FG)の個体も存在しているため、購入する際は欲しい色か注意したほうがいいかもしれません。
5. M9バヨネットシース
M9バヨネットの鞘です。本来は小物ポーチが付属していますが、今回は着けてないようです。また、使用例の隊員は鞘に迷彩の塗装を行っていますね。
画像はMMCのレプリカで、刀身がラバーで出来ている安全なものです。また、ネジが見えないようグリップに加工を行っています。
このレプリカはクリップまで再現されているかなりリアルなタイプでしたが絶版です。現在ではヤフオク等でたまに見かけます。
6. M40シリーズガスマスクバッグ
M40シリーズガスマスクバッグです。ただ、他の隊員の画像でM40/M42ガスマスクバッグらしい物も写っています。
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先ほどと同じ画像ですが、左の方のガスマスクバッグです。色的にM40/M42ガスマスクバッグのような気がします。併用されていたのかもしれません。
7. フライトグローブ
難燃性の手袋です。緑色でしたらヤフオクなどで放出品を見かけます。初回で説明を忘れていました。
画像は緑色のフライトグローブです。部隊で黒色のフライトグローブに統一しているようですが、blackhawkとかの私物なのでしょうか……。
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以上で03年2歩装備の考察は終了です。かなり情報が詰まっていて面白いですね。ただ、こうしてみると所有していない装備も多く、揃えるのはなかなか大変そうです。
米軍装備を集め始めた当初は(今もですが)、「このポーチそもそも名前何なの」って感じでしたので纏めてみました。名前が分からなければ現物を探せないので……。何かお役に立てれば幸いです。
2018年12月29日
03年 米陸軍第2歩兵師団の装備考察 その2 (武装、防具編)
前回はヘルメットや被服、小物類について書きました。今回もこの03年に撮影された写真から装備を考えていきます。
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やはり格好いいですね。
まずメイン武器について書こうかと思います。
1. 本体(M4)
2. M68 CCO
3. KAC flip up rear sight
4. RAS
5. AN/PAQ-4C の順に書きます。
1. M4
米軍のカッコいい鉄砲ですね。クールです。
使用例はこの画像のセットアップに近いですね。リアサイトが違いますが、使用例の方のリアサイトは3に記しています。フロントサイト下にはサイドスリングアダプターが取り付けられており、隣の方のM4を見るにエンハンスドストックです。
スリングはサイレントスリングのようです。上記の画像にも丸められた状態で写ってますね。これがストックとスリングアダプターを結んでいます。
サイレントスリングはこんな感じの2点式スリングです。前後に金属製のコキカンが着いており、ここにスリングの端を通して銃に固定します。長いの(約185cm)と短い(約135cm)のがあります。サイズ感的に使用例の物は長い方っぽいですね。
M4の先端にはM9バヨネットが装着されています。携帯している使用例はあまり見かけないような気がしますが、バックの中などに収納しているのでしょうか……。
2. M68 CCO
フレーム上部に載っている米軍のドットサイトです。Close Combat Opticの略です。コントラクトナンバーの履歴を見るにComp M XDも(Comp Mも?)M68 CCOだったみたいですが、この画像だとComp M2です。
対物側の筒にテーパーがついているのが見える角度なので分かりやすいですね。キャップ3つを繋いでいるラバーコードもComp M2以降の特徴ですが、これを装備したComp M XDとかもいるのでラバーコードかワイヤーかで判別するのは難しいかなと思います。
また、前後のレンズを守るキャップがフリップキャップではなくラバーのレンズキャップですね。箱付き官給放出品を見る限り、デフォルトではフリップキャップではなくこちらのキャップが付属しています。因みにフリップキャップは個別にNSN取得してるのでバラで支給されたのかもしれません。
マウントはQRPマウントと呼ばれるL型のマウントです。スペーサーによりハイマウント、ローマウントを切替可能な凄いやつです。なぜかは分かりませんが、Comp M時代とComp M2時代のQRPマウントは形状が異なります。Comp M2時代はマウントが直角ではなく、土台のほうが若干斜めっているタイプのようです。補強されたということでしょうか。
こうして見比べてみると結構違いますね。ただ、画質の悪い画像やM4が小さく写ってる画像からだとなかなか見分けるのが難しいです。
3. KAC flip up rear sight
ナイツ・アーマメント社のフリップサイトですね。M68 CCOの後ろにひっそりと配置されています。棒状のシンプルな可倒式アイアンサイトです。00年代前半で使用例を見かけます。また、MATECH社のBUISよりもシンプルな形をしているのが特徴です。
4. RAS
ハンドガードのフレーム側にネジ穴があるのでRISではなくRASのようです。番号がフレームからフロントサイトに向けて増えていく方ですね。
左右にレールカバーはなく、下にバーチカルフォアグリップ、上にAN/PAQ-4Cを合体しています。かなりシンプルです。
5. AN/PAQ-4C
左のバタフライスイッチを押したり、オプションのリモートスイッチを押すことでレーザーを照射します。画像はG&P製のレプリカです。可動しますが各部が壊れかけていて悲しい。
この年代だとAN/PEQ2に押され気味ですが割と見かけます。オプションでM4やM16A2のバレルにも直接載ります。フロントのネジ一本で本体をマウントに固定する構造のため、テープで上からズレない様に固めているのだと思います。
レプリカですがこんな感じですね。レールにガッシリ固定できるマウント部とAN/PAQ-4C本体が違うパーツなのです。
次はボディアーマーですね。これはOTVです。
OTV
OTVはPASGTアーマーより後に採用されたボディアーマーです。Outer Tactical Vestの略です。本体をカスタマイズして防御できる範囲を調節したり、MOLLEを利用してマガジンポーチなどをアーマー上に配置したり出来ます。
画像を見る限り、アーマーは素のままでポーチ類も装着してないみたいですね。シンプル・イズ・ベスト。素っ裸状態でも、PASGTから一気にハイテクになったような見た目がカッコいいです。
だいぶ長くなりましたので、今回はここまでにします。次回は胴体の装備について書きたいと思います。
続きを読む
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やはり格好いいですね。
まずメイン武器について書こうかと思います。
1. 本体(M4)
2. M68 CCO
3. KAC flip up rear sight
4. RAS
5. AN/PAQ-4C の順に書きます。
1. M4
米軍のカッコいい鉄砲ですね。クールです。
photo by Program Executive Office Soldier
使用例はこの画像のセットアップに近いですね。リアサイトが違いますが、使用例の方のリアサイトは3に記しています。フロントサイト下にはサイドスリングアダプターが取り付けられており、隣の方のM4を見るにエンハンスドストックです。
スリングはサイレントスリングのようです。上記の画像にも丸められた状態で写ってますね。これがストックとスリングアダプターを結んでいます。
サイレントスリングはこんな感じの2点式スリングです。前後に金属製のコキカンが着いており、ここにスリングの端を通して銃に固定します。長いの(約185cm)と短い(約135cm)のがあります。サイズ感的に使用例の物は長い方っぽいですね。
M4の先端にはM9バヨネットが装着されています。携帯している使用例はあまり見かけないような気がしますが、バックの中などに収納しているのでしょうか……。
2. M68 CCO
フレーム上部に載っている米軍のドットサイトです。Close Combat Opticの略です。コントラクトナンバーの履歴を見るにComp M XDも(Comp Mも?)M68 CCOだったみたいですが、この画像だとComp M2です。
対物側の筒にテーパーがついているのが見える角度なので分かりやすいですね。キャップ3つを繋いでいるラバーコードもComp M2以降の特徴ですが、これを装備したComp M XDとかもいるのでラバーコードかワイヤーかで判別するのは難しいかなと思います。
また、前後のレンズを守るキャップがフリップキャップではなくラバーのレンズキャップですね。箱付き官給放出品を見る限り、デフォルトではフリップキャップではなくこちらのキャップが付属しています。因みにフリップキャップは個別にNSN取得してるのでバラで支給されたのかもしれません。
マウントはQRPマウントと呼ばれるL型のマウントです。スペーサーによりハイマウント、ローマウントを切替可能な凄いやつです。なぜかは分かりませんが、Comp M時代とComp M2時代のQRPマウントは形状が異なります。Comp M2時代はマウントが直角ではなく、土台のほうが若干斜めっているタイプのようです。補強されたということでしょうか。
Comp M2とQRPマウント
photo by Johnny Silvercloud
Comp M XDとQRPマウント
こうして見比べてみると結構違いますね。ただ、画質の悪い画像やM4が小さく写ってる画像からだとなかなか見分けるのが難しいです。
3. KAC flip up rear sight
ナイツ・アーマメント社のフリップサイトですね。M68 CCOの後ろにひっそりと配置されています。棒状のシンプルな可倒式アイアンサイトです。00年代前半で使用例を見かけます。また、MATECH社のBUISよりもシンプルな形をしているのが特徴です。
KACのリアサイト
photo by U.S. Army
4. RAS
ハンドガードのフレーム側にネジ穴があるのでRISではなくRASのようです。番号がフレームからフロントサイトに向けて増えていく方ですね。
RAS
photo by Program Executive Office Soldier
左右にレールカバーはなく、下にバーチカルフォアグリップ、上にAN/PAQ-4Cを合体しています。かなりシンプルです。
バーチカルフォアグリップ
photo by Program Executive Office Soldier
5. AN/PAQ-4C
左のバタフライスイッチを押したり、オプションのリモートスイッチを押すことでレーザーを照射します。画像はG&P製のレプリカです。可動しますが各部が壊れかけていて悲しい。
この年代だとAN/PEQ2に押され気味ですが割と見かけます。オプションでM4やM16A2のバレルにも直接載ります。フロントのネジ一本で本体をマウントに固定する構造のため、テープで上からズレない様に固めているのだと思います。
レプリカですがこんな感じですね。レールにガッシリ固定できるマウント部とAN/PAQ-4C本体が違うパーツなのです。
次はボディアーマーですね。これはOTVです。
OTV
OTVはPASGTアーマーより後に採用されたボディアーマーです。Outer Tactical Vestの略です。本体をカスタマイズして防御できる範囲を調節したり、MOLLEを利用してマガジンポーチなどをアーマー上に配置したり出来ます。
画像を見る限り、アーマーは素のままでポーチ類も装着してないみたいですね。シンプル・イズ・ベスト。素っ裸状態でも、PASGTから一気にハイテクになったような見た目がカッコいいです。
だいぶ長くなりましたので、今回はここまでにします。次回は胴体の装備について書きたいと思います。
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2018年12月27日
03年 米陸軍第2歩兵師団の装備考察 その1 (頭部装備及び衣料編)
今回は2003年の在韓米軍、第2歩兵師団装備について考察を行いたいと思います。
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この時どのような装備だったのかの考察を写真を通じて行っていこうかと思います。
上から順に見ていきます。まずは頭部です。
1. PASGTヘルメット
2. NVGマウント&アーム
3. Willey X SG-1 ですね。
1. PASGTヘルメット
80年代から00年代まで米軍を支えた格好いいヘルメットです。
説明しなくても皆さんご存知かもしれません。
演習や戦争時の写真だけでなく、映画などに出演する米軍でも見かける露出の多いヘルメットですね。先代のGTHは金属と樹脂の2層構造でしたが、PASGTヘルメットはケブラー製になりました。
これにより性能も上昇し、破片だけでなくパラベラム弾とかも防ぐことが可能です。
内部はクッションではなく、インナーバンドとハンモックで支える形となっています。
ココらへんはGTHと同じですが、先代はハンモックの長さを個別に変えることが出来たので少し違いますね。PASGTヘルメットは脳天付近の紐の長さを調節し、一括でハンモックの長さを変えます。
インナーバンドは2種類存在し、上が前期型で下が後期型です。
対応するハンモックも前期型と後期型があるのでスペアの購入時は注意が必要かもしれません。
このインナーバンドの長さを調節することで細かなフィッティングが可能ですが、ヘルメット自体も頭の大きさにわせてXS,S,M,L,XLと種類があります。
また、チンストラップ(顎紐)はデフォルトの2点式のようです。
端と端をネジで留めるシンプルなタイプですね。写真で使われているのは上の新しい色(CG483)のようです。
後はヘルメットバンドですね。こんな感じのバンドです。後ろに蓄光テープが付いており、暗くなると光ります。これも色にバリエーションありますが、使用例はCG483かなと思います。これはちょっと色あせてる感じがあり分かりません。
CG483のチンストラップとヘルメットバンドは、ヤフオクなどで新品を入手可能です。
2. NVGマウント&アーム
90年代末期ぐらいから見かけるようになった、ネジ止めでの固定もできるタイプのNVGマウントですね。また、マウントも大きめの旧型ではなく、小型のスタイリッシュな新型のようです。
これらの実物放出品はなかなか高価ですが、レプリカは割と安価に入手可能です。
3. Wiley X SG-1
Wiley X社のロングセラー品です。00年代前半から現在まで製造が続くシューティンググラス『SG-1』です。
これはツルをバンドと交換することが出来、ゴーグルにもなる凄いやつです。
使用例ではゴーグルとして使用されていますね。後ろの隊員も装備してますし、部隊での購入でしょうか。
このSG-1はフレームに艶がありツルの根本が折れやすい初期のタイプです。また、現行のものはフレームに艶がなく、見た目の印象が異なるので注意が必要です。
フレーム艶あり
↓
フレーム艶なし(ツルのロゴ銀色)
↓
フレーム艶なし(フレームのロゴ黒)
の順に新しくなるようです。
次は服や履物、小物です。
1. BDU
2. ジャングルブーツ
3. エルボーパッドとニーパッド ですね。
1. BDU
米軍が80年代から00年代まで採用していた迷彩、ウッドランドの被服ですね。民間でもよく利用される柄なので見覚えのある方も多いのではないでしょうか。年代的にジャケットは3rdだと思います。
左肩にはSSIである第2歩兵師団のパッチが縫い付けられています。
サブデュードパッチなので暗い色で構成されていますが、これはこれでミリタリー感があっていいですよね。
2. ジャングルブーツ
米軍が昔から採用してきたジャングルブーツシリーズの1つです。90年代から使用されている末期タイプです。
先代はナイロン部分がOD色でした。また、ナイロンの色が黒になった以外にも変更点はあり、下から3段目以降がスピードレース仕様になっています。履いたり脱いだりが楽になりました。
ソール(靴底)はパナマソールとビブラムソールが存在しています(このビブラムソールはナム戦のビブラムソールとは形状が異なります)。
この靴底がパナマソールで、こちらのほうが古いです。
3. エルボーパッドとニーパッド
ウッドランド柄の肘当てと膝当てです。あまり売っているのは見かけないような気がします……。
長くなってきた気がするので、今回はこれぐらいにしておきます。次回はM4やアーマー、その他装備について記したいと思います。 続きを読む
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写真は2003年4月25日の物だそうです。OTVにM4の組み合わせは末期ウッドランドといった風で素敵ですね。
上から順に見ていきます。まずは頭部です。
1. PASGTヘルメット
2. NVGマウント&アーム
3. Willey X SG-1 ですね。
1. PASGTヘルメット
80年代から00年代まで米軍を支えた格好いいヘルメットです。
説明しなくても皆さんご存知かもしれません。
演習や戦争時の写真だけでなく、映画などに出演する米軍でも見かける露出の多いヘルメットですね。先代のGTHは金属と樹脂の2層構造でしたが、PASGTヘルメットはケブラー製になりました。
これにより性能も上昇し、破片だけでなくパラベラム弾とかも防ぐことが可能です。
内部はクッションではなく、インナーバンドとハンモックで支える形となっています。
ココらへんはGTHと同じですが、先代はハンモックの長さを個別に変えることが出来たので少し違いますね。PASGTヘルメットは脳天付近の紐の長さを調節し、一括でハンモックの長さを変えます。
インナーバンドは2種類存在し、上が前期型で下が後期型です。
対応するハンモックも前期型と後期型があるのでスペアの購入時は注意が必要かもしれません。
このインナーバンドの長さを調節することで細かなフィッティングが可能ですが、ヘルメット自体も頭の大きさにわせてXS,S,M,L,XLと種類があります。
また、チンストラップ(顎紐)はデフォルトの2点式のようです。
端と端をネジで留めるシンプルなタイプですね。写真で使われているのは上の新しい色(CG483)のようです。
後はヘルメットバンドですね。こんな感じのバンドです。後ろに蓄光テープが付いており、暗くなると光ります。これも色にバリエーションありますが、使用例はCG483かなと思います。これはちょっと色あせてる感じがあり分かりません。
CG483のチンストラップとヘルメットバンドは、ヤフオクなどで新品を入手可能です。
2. NVGマウント&アーム
90年代末期ぐらいから見かけるようになった、ネジ止めでの固定もできるタイプのNVGマウントですね。また、マウントも大きめの旧型ではなく、小型のスタイリッシュな新型のようです。
これらの実物放出品はなかなか高価ですが、レプリカは割と安価に入手可能です。
3. Wiley X SG-1
Wiley X社のロングセラー品です。00年代前半から現在まで製造が続くシューティンググラス『SG-1』です。
これはツルをバンドと交換することが出来、ゴーグルにもなる凄いやつです。
使用例ではゴーグルとして使用されていますね。後ろの隊員も装備してますし、部隊での購入でしょうか。
このSG-1はフレームに艶がありツルの根本が折れやすい初期のタイプです。また、現行のものはフレームに艶がなく、見た目の印象が異なるので注意が必要です。
フレーム艶あり
↓
フレーム艶なし(ツルのロゴ銀色)
↓
フレーム艶なし(フレームのロゴ黒)
の順に新しくなるようです。
次は服や履物、小物です。
1. BDU
2. ジャングルブーツ
3. エルボーパッドとニーパッド ですね。
1. BDU
米軍が80年代から00年代まで採用していた迷彩、ウッドランドの被服ですね。民間でもよく利用される柄なので見覚えのある方も多いのではないでしょうか。年代的にジャケットは3rdだと思います。
左肩にはSSIである第2歩兵師団のパッチが縫い付けられています。
サブデュードパッチなので暗い色で構成されていますが、これはこれでミリタリー感があっていいですよね。
2. ジャングルブーツ
米軍が昔から採用してきたジャングルブーツシリーズの1つです。90年代から使用されている末期タイプです。
先代はナイロン部分がOD色でした。また、ナイロンの色が黒になった以外にも変更点はあり、下から3段目以降がスピードレース仕様になっています。履いたり脱いだりが楽になりました。
ソール(靴底)はパナマソールとビブラムソールが存在しています(このビブラムソールはナム戦のビブラムソールとは形状が異なります)。
この靴底がパナマソールで、こちらのほうが古いです。
3. エルボーパッドとニーパッド
ウッドランド柄の肘当てと膝当てです。あまり売っているのは見かけないような気がします……。
長くなってきた気がするので、今回はこれぐらいにしておきます。次回はM4やアーマー、その他装備について記したいと思います。 続きを読む
2018年12月26日
Ranger Body Armor 2nd (PS-930)
今回紹介するのはPS-930ことレンジャーボディアーマー(RBA)2ndです。
映画『BHD』のモデルであるモガディシュの戦闘で使用されたことで有名なRBA1stの後に用いられたRBAです。
RBA2ndは前後にトラウマプレートを挿入することでライフル弾から体を守ることが出来ます。酸化アルミニウムセラミック製らしいですが、これはなかなか重いです。
これらプレートは前後で形が異なり、前部プレートはストックをあてる右肩部分に切り欠きが、後部プレートは背中に沿ったように曲がっています。両プレートともにdo not drop(落とすな)と書かれていますね。割れ物だからでしょうか。
映画BHDでは後部プレートを抜く隊員が登場していましたが、実際の使用例でも後部プレートはよく抜かれてたりしてます。まあ前後入れると11キロ超えますし。
これでフル装備状態となります。かなりゴツいですね。
他にも、PASGTアーマーは自力では調整できず左右にあるゴムのテープが頼りでしたが、RBA2ndは肩のベルクロと横のベルクロでそれぞれ長さと幅を調整できます。
映画『BHD』のモデルであるモガディシュの戦闘で使用されたことで有名なRBA1stの後に用いられたRBAです。
このタイプは90年代後期から00年代前期にかけて1歩,82空挺,173空挺といった様々な部隊で使用例が確認されています。
この個体はそれなりに色落ちが進んでいますが、使い込まれた感じが渋いですね。実際の使用例でも00年代に入ると色落ちが激しくなるため色落ちしやすいのかなと思います。
内部のタグには装備名や製造年など記載されています。読みにくいですが製造年は96年のようです。
また、コントラクトナンバーの記載は無いようです。ネットで調べた所1stには有るようですが、大々的に用いられた2ndにコントラクトナンバーがないのは興味深いです。
その他、PASGTアーマーと大きく異なる点として、RBAは内部からソフトアーマーを取り出せます。
PASGTアーマーよりもOTVに近い構造ですね。このソフトアーマーは体を破片などから守ります。
ソフトアーマーが独立しているため、こちらにもタグの縫い付けがあります。
製造年はこちらも96年みたいです。Lot112とのことですが、どれぐらい量産されたのでしょうか。
RBA2ndは前後にトラウマプレートを挿入することでライフル弾から体を守ることが出来ます。酸化アルミニウムセラミック製らしいですが、これはなかなか重いです。
これらプレートは前後で形が異なり、前部プレートはストックをあてる右肩部分に切り欠きが、後部プレートは背中に沿ったように曲がっています。両プレートともにdo not drop(落とすな)と書かれていますね。割れ物だからでしょうか。
映画BHDでは後部プレートを抜く隊員が登場していましたが、実際の使用例でも後部プレートはよく抜かれてたりしてます。まあ前後入れると11キロ超えますし。
プレートは前後どちらも下から外のポケットに格納します。
これらを入れることでRBAは前後にボリュームが出ます。
これでフル装備状態となります。かなりゴツいですね。
他にも、PASGTアーマーは自力では調整できず左右にあるゴムのテープが頼りでしたが、RBA2ndは肩のベルクロと横のベルクロでそれぞれ長さと幅を調整できます。
そして、装備する際は内部のバンドで後部を体に密着させ、外部のバンドでアーマーを体に固定します。
これにより、かなりガッシリとアーマーを固定することができます。
また、PASGTアーマーとは異なり首や肩を守るソフトアーマーが無いのでシルエットがスッキリしていますね。
ただ、これはこれで首や肩に飛んでくる破片とかを守るすべがないのでそこは怖いと思います。
2018年12月26日
Aimpoint Comp M XD
前回はComp Mについて書きましたが、今回はComp M XDについて書きます。
こちらは箱なども現存してます。
後はちょうど電池が入りそうな穴もあるので、新品時は電池も付属していたかもしれません。
Comp Mと同様にDL1/3N(あるいは2N76)をバッテリーケースにセットしてノブを捻るとドットが点灯します。時計回りです。
明るさはComp Mと同様に9段階であり、最初の2段階がNVモードがである点も同じです。画像は明るさ最大ですが、所持しているComp Mよりも明るい気がします。ただ、最大だと光が筒の中に反射するので使用する際は8ぐらいが使いやすいかもしれません。
Comp Mと比較するとこんな感じです。かなりそっくりですね。なんと刻印も同じです。
本来なら前後のフリップキャップを取って比較したい所ですが、捻らずに取る方法が分からないため取れませんでした(取説に筒を捻るなと書いてあります)。公式サイトによれば長さはComp Mは4.3インチ、Comp M XDは5インチとのことですので、XDの方が長いみたいです。
ちなみに、Comp M XDはXDダイオードなる新しいダイオードが搭載されているとのことで、強度が3倍、電池寿命が5倍になったらしいです。
また、外見では横にあるバッテリーケースのキャップがゴツくなったという変更点があるみたいです(左 XD 右 ノーマル)。自分は教えて貰うまで気がつきませんでしたが、わりと目立つ場所なので写真などでも見分けやすそうですね。
1999年に生産開始、2001年1月に製造終了と短命でしたが、初期アフなど00年代の米軍で使用例を確認できます。
こちらは箱なども現存してます。
中身はマウント、マウント用の六角レンチ、取説、布巾ですね。
後はちょうど電池が入りそうな穴もあるので、新品時は電池も付属していたかもしれません。
本体はこんな感じです。ボディはアルミ製でガッシリしていて丈夫そうです。キャップやワイヤーも破損せずに生き残ってます。シリアルが削られていないのも嬉しいですね。また、既に別途用意したQRPマウントを装着しています。
Comp Mと同様にDL1/3N(あるいは2N76)をバッテリーケースにセットしてノブを捻るとドットが点灯します。時計回りです。
明るさはComp Mと同様に9段階であり、最初の2段階がNVモードがである点も同じです。画像は明るさ最大ですが、所持しているComp Mよりも明るい気がします。ただ、最大だと光が筒の中に反射するので使用する際は8ぐらいが使いやすいかもしれません。
Comp Mと比較するとこんな感じです。かなりそっくりですね。なんと刻印も同じです。
本来なら前後のフリップキャップを取って比較したい所ですが、捻らずに取る方法が分からないため取れませんでした(取説に筒を捻るなと書いてあります)。公式サイトによれば長さはComp Mは4.3インチ、Comp M XDは5インチとのことですので、XDの方が長いみたいです。
ちなみに、Comp M XDはXDダイオードなる新しいダイオードが搭載されているとのことで、強度が3倍、電池寿命が5倍になったらしいです。
また、外見では横にあるバッテリーケースのキャップがゴツくなったという変更点があるみたいです(左 XD 右 ノーマル)。自分は教えて貰うまで気がつきませんでしたが、わりと目立つ場所なので写真などでも見分けやすそうですね。
1999年に生産開始、2001年1月に製造終了と短命でしたが、初期アフなど00年代の米軍で使用例を確認できます。
2018年12月26日
Aimpoint Comp M
00年代になると米陸軍の一般部隊でもドットサイトを見かけるようになる気がします。
ドットサイトはシンプルな見た目で格好いいですよね。
そのなかでも有名なのはAimpointのComp M2ですが、今回紹介するのはその先代の先代であるAimpoint Comp Mです。
アルミ製ボディでコンパクトながら丈夫そうです。
耐久性や電池の寿命など性能面では後継機に及ばないのですが、小さくまとまった姿がとても好みです。
M2と比較すると対物側の筒にテーパーついてない点が分かりやすいかなと思います。あとComp M2と違って脱落防止のコードがハンドスピナー状の樹脂ではなくワイヤーです。ただ、このComp Mはそのワイヤーが脱落してます……。
まあ、ワイヤーは放出品や使用例でも紛失してたり切れてたりするので耐久性が低いのかなとは思います。M2以降は材質が樹脂になってますし。
前から見るとこんな感じでレンズが赤いです。ルビーコートが綺麗。
放出品とのことでしたが、傷、凹み、塗装ハゲとかなり使い込まれています。前後カバーも購入時から残ってないです。
電池は2L76かDL1/3Nというタイプを使用します。自分が今回使用するのはこれです。
よく分かりませんがjapanと書いてあるので日本製の電池みたいです。よく見かけるLR44と比較すると細長いです。
で、これを電池ボックスに入れ、後ろのノブを時計回りに捻ると点灯します。ここら辺はM2と同じなので省略です。光量は9段階調節可能で写真は9(最大)です。また、Mは最初の2段階がNVモードのため肉眼では見えません。因みにML(別バージョン)にはNVモードが無いそうです。
かなり出来のよいレプリカが過去に存在していたみたいですが、刻印は無いみたいなので、刻印のあるバッテリーケース横を確認することで見分けることが出来そうです。
右の削られてる部分はシリアルナンバーが本来刻印されています。放出時に削られたのかもしれません。
MはM2と異なり納入品、非納入品共に「Made in Sweden」刻印入ってます。お得ですね。
また、Mだけの注意点かもしれませんが、前のレンズカバーを捻るなと説明書にあります。ここは内部と連動しているので下手に弄ると配線にダイレクトアタック決めてしまうみたいです。
自分の個体は回されているからか、内部の筒を押しているらしいバネが筒の中に飛び出してしまってます。悲しい。
まあ、稼働品のComp Mが市場になかなか出てこないので……。
因みに1997年製造開始で1999年に製造終了しました。M2と比較すると短命ですね。
また、その後は後継機であるComp M XDが登場しました。
2018年12月26日
ブログはじめました。
初めまして。趣味で古めの米軍装備を収集しているスプリングという者です。
これまではTwitterにて活動していたのですが、調べたことなどを検索しやすいブログに書いたら便利かな思い、ブログを始めてみました。
装備などについて書きたいなと思いますのでよろしくお願いします。
これまではTwitterにて活動していたのですが、調べたことなどを検索しやすいブログに書いたら便利かな思い、ブログを始めてみました。
装備などについて書きたいなと思いますのでよろしくお願いします。