2023年02月19日
米軍 イヤープラグケース 塗装

今回は米軍の旧型イヤープラグケースについてです。

80年代の第25歩兵師団装備を集めていますが、当時の写真を見ていると装備しているイヤープラグケースの色が黒色ということに気が付きました。
で、このイヤープラグケースが欲しくなったので探してみたのですが、国内で黒色のイヤープラグケースがなかなか見つかりません。Ebayだと見つかりましたが、どうやら透明のイヤープラグケースを黒色に塗装しているようでした。

こちら85年の第25歩兵師団の写真ですが、塗装が落ちて透明になってきているのがわかりますね。
というわけで、今回は手持ちの透明イヤープラグケースを黒色に塗装してみようと思います。

イヤープラグケースにも種類があり、ラベルの有無など以外で大きく分けると、チェーンを固定する両端が鋲みたいになっているもの(左)とボールチェーンのコネクターを真っ二つにして埋め込んだもの(右)があります。 蓋が鋲で固定されている方はベトナム戦争装備でお馴染みですね。


写真を見る限りどちらも使われていたみたいなので、端部がボールチェーンのコネクターになっている方のイヤープラグケースを塗っていこうと思います。

先程の85年の写真では内部の耳栓で擦れそうな中央部分が塗装が剥げて透明になっていました。というわけで本体は内側を塗ります。蓋に関しては内面を塗るとネジが潰れて閉まらなくなるので外から塗ります。
Ebayで見かける塗装済み耳栓ケースは外から塗っているパターンと内から塗っているパターンがあったので塗りやすい方で良いのかもしれません。ネタバレするとスプレーで内側から塗ると全然上手く塗れなかったので外から塗るほうが早いと思います。

スプレーは手元にあった米軍放出品のクライロンを使います。

プラモ用の持ち手で保持しながらスプレーして乾燥を繰り返します。内側から塗ると底の部分が奥まっているのでスプレーだと厳しいですね。

塗装後にマスキングテープを外した状態です。つや消しブラックですが、内側から塗装したので透明ケースの質感で艶ありブラックになっています。キレイでいいですね。


重ね塗りを繰り返したことで内面も黒色に塗ることが出来ました。

未塗装のイヤープラグケースと並べてみました。透明だと中の耳栓の色もあって目立ちますが、黒く塗装すると比較的目立ちにくくなった印象です。
さて、折角なのでイヤープラグケースを使用例のようにボタンホールに取り付けていこうと思います。
ただ、何回やっても蓋をボタンホールに通すことが出来ませんでした……。個体差とかあるのでしょうか? このままでは取り付けができないので蓋を取り外して装備しようと思います。

端部がボールチェーンのコネクターになっているタイプであれば、埋め込んである端部を中から引っ張って引きずり出してひねることでコネクターを取り外して蓋を抜くことが可能です。

蓋さえなくなれば難なくチェーンを通すことができます。

ボタンホールに通した状態で蓋とコネクターを取り付ければ取り付け完了です。

これで固定はしっかりできますが、毎回これやるの面倒なので本来はちゃんとした取り付け方があるのかもしれませんね。


実際の使用例だとこんな感じです。当時の写真と比較してもあまり違和感なく仕上げられたのではないでしょうか?今回はここらへんで終わります。
2023年02月12日
Fiesta M-1950 Stove (1981) 2 分解/組み立て/点火
さて、前回の気密テストの結果からフューエルチェックニードルガスケットが劣化してるらしいことがわかったM1950ストーブの修理を続けていこうと思います。

その前にフューエルチェックニードルガスケットの役割ですが、これはインジケーティングノブがオフの時にバネの力で弁を閉じてガソリンがそれ以上流れないように蓋をします。
その際にガスケットが劣化しているとノブをいくらオフにしても隙間からガソリンが出るので消化できません。なので前回もノブをオフにした状態なのに圧縮された空気の流れが止まらず石鹸水の泡が発生していました。この状態でテスト点火せずに良かったです。
というわけでM1950を更に分解していきます。フューエルチェックニードルガスケットを交換するにはタンクからバレルを抜き取らなければいけません。

前回はモンキーレンチとドライバーだけでパーツ交換ができましたが、今回は他にも工具が必要になります。というわけでベルトレンチと追加のモンキーレンチを用意しました。

まずはマイナスネジ3本で固定されているバーナーシールドを取り外しました。

取り外したバーナーシールドです。折りたたみ式の五徳があり、本体よりも大きな鍋なども保持することができます。
本題とは関係ないですが、ついでに五徳を矯正してカタカタ鳴らないようにしています。

インジケーティングノブを取り外し(取り外さないと邪魔でバルブが回りません)、ベルトレンチでタンクを固定した状態でモンキーレンチでバルブをつかんで体重を掛けます。
本来は非常に硬くバーナーで焼いたり卓上万力で固定するような作業が必要らしいですが、今回はこれで分解できました。分解した形跡があるのでその際に前オーナーが強く締めすぎないようにしていたのかもしれません。

取り出したバルブユニットです。バルブを中心に上部にジェネレーター、下部にフューエルチェックニードルが一体となって配置されています。

フューエルチェックニードルガスケットを交換するにはバルブの下部に取り付けてあるエアアンドフューエルチューブを取り外す必要があります。

バルブとチューブにそれぞれモンキーレンチを噛ませて回すことで2パーツに分解することができます。

フューエルチェックニードルガスケットが姿を表しました。フューエルチェックニードルの根本にはめ込む形で取り付けられています。
前回のガスケットのようにこちらもはめ込み式なので硬化していると全然取ることが出来ません。こちらもフューエルチェックニードルを取り出した状態でコンロの火で焦がしてドライバーでほじくり出して交換しました。
交換後は同じように組み立てていきますが、バルブとタンクの接合部にはシールテープを巻いています。液体ガスケットも選択肢にありますが、厚みで位置を調整できるシールテープを選びました。

組み立て前にタンク内部にサビや穴、クラックがないかを確認します。見た感じ錆はありません。このタンクの状態は良さそうですね。

バルブとポンプアッセンブリーだけを取り付けた状態でポンピングしてタンクを加圧し、全開同様に石鹸水で問題がないことを確認します。今回はインジケーティングノブがオフの状態ではちゃんと空気漏れがなくなっていました。やはりパッキンの劣化が問題だったようです。

石鹸水を洗い流して乾燥させ、外していた五徳をとりつけました。カタカタするのでワッシャーを入れたほうが良さそうな気がします。

最後にインジケーティングノブを取り付けて完成です。

組み立てしていて気づきましたが、本来ノブが回らないところまで回っていますね。範囲を制限するためにバーナーシールドから伸びているはずの棒がありません。根本で折れているようです。まあ、気をつければ使用に問題はなさそうです。
さて、気密テストで漏れがないことが確認できたので実際に点火していこうと思います。プレヒート時に結構な火が上がるので屋外にM1950ストーブを設置しました。
M1950ストーブはホワイトガソリンと赤ガスのどちらも使用できるとマニュアルにありますが、後のメンテナンスなども考えてコールマンのホワイトガソリンを使用しています。

まずは10回ポンピングを行います。空気を圧縮し、圧力でガソリンをバルブに送り込むためです。

その後はノブを3秒間開いて閉じました。これでプレヒート用のガソリンがカップに入りました。


プレヒートカップに火をつけます。マニュアルだとマッチを使用するみたいですが、首が長いライターを使いました。

炎が青くなった後はノブを全開にし、更に追加で10回ポンピングしてタンク内の圧力を維持します。
というわけで無事に点火しました。本格的に燃焼が始まるとわりと大きな音になり、迫力があります。

テスト点火が目的だったので他に何も準備していませんでしたが、せっかくなのでケースに水を入れて載せてみました。思っていたよりもすぐに沸騰します。サイズの割に結構火力が強いですね。
ストーブをオフにするにはインジケーティングノブを右端まで回してガソリンを遮断するとしばらくして火が消えます。
余談ですが、燃焼状態ではバーナーの熱でタンク内のガソリンを蒸発させることで加圧し続ける構造なので燃料を抜くためにキャップを開けるとガソリンが吹き出ることがあります。危険なので完全に火が消えるのを待ったほうが安心ですね。
というわけでM1950ストーブでした。通常使いにも問題なさそうですし、キャンプなどに持ち込んでラーメンを作ったりご飯を炊いたりしたいところです。
その前にフューエルチェックニードルガスケットの役割ですが、これはインジケーティングノブがオフの時にバネの力で弁を閉じてガソリンがそれ以上流れないように蓋をします。
その際にガスケットが劣化しているとノブをいくらオフにしても隙間からガソリンが出るので消化できません。なので前回もノブをオフにした状態なのに圧縮された空気の流れが止まらず石鹸水の泡が発生していました。この状態でテスト点火せずに良かったです。
というわけでM1950を更に分解していきます。フューエルチェックニードルガスケットを交換するにはタンクからバレルを抜き取らなければいけません。

前回はモンキーレンチとドライバーだけでパーツ交換ができましたが、今回は他にも工具が必要になります。というわけでベルトレンチと追加のモンキーレンチを用意しました。

まずはマイナスネジ3本で固定されているバーナーシールドを取り外しました。

取り外したバーナーシールドです。折りたたみ式の五徳があり、本体よりも大きな鍋なども保持することができます。
本題とは関係ないですが、ついでに五徳を矯正してカタカタ鳴らないようにしています。

インジケーティングノブを取り外し(取り外さないと邪魔でバルブが回りません)、ベルトレンチでタンクを固定した状態でモンキーレンチでバルブをつかんで体重を掛けます。
本来は非常に硬くバーナーで焼いたり卓上万力で固定するような作業が必要らしいですが、今回はこれで分解できました。分解した形跡があるのでその際に前オーナーが強く締めすぎないようにしていたのかもしれません。

取り出したバルブユニットです。バルブを中心に上部にジェネレーター、下部にフューエルチェックニードルが一体となって配置されています。

フューエルチェックニードルガスケットを交換するにはバルブの下部に取り付けてあるエアアンドフューエルチューブを取り外す必要があります。

バルブとチューブにそれぞれモンキーレンチを噛ませて回すことで2パーツに分解することができます。

フューエルチェックニードルガスケットが姿を表しました。フューエルチェックニードルの根本にはめ込む形で取り付けられています。
前回のガスケットのようにこちらもはめ込み式なので硬化していると全然取ることが出来ません。こちらもフューエルチェックニードルを取り出した状態でコンロの火で焦がしてドライバーでほじくり出して交換しました。
交換後は同じように組み立てていきますが、バルブとタンクの接合部にはシールテープを巻いています。液体ガスケットも選択肢にありますが、厚みで位置を調整できるシールテープを選びました。

組み立て前にタンク内部にサビや穴、クラックがないかを確認します。見た感じ錆はありません。このタンクの状態は良さそうですね。

バルブとポンプアッセンブリーだけを取り付けた状態でポンピングしてタンクを加圧し、全開同様に石鹸水で問題がないことを確認します。今回はインジケーティングノブがオフの状態ではちゃんと空気漏れがなくなっていました。やはりパッキンの劣化が問題だったようです。

石鹸水を洗い流して乾燥させ、外していた五徳をとりつけました。カタカタするのでワッシャーを入れたほうが良さそうな気がします。

最後にインジケーティングノブを取り付けて完成です。

組み立てしていて気づきましたが、本来ノブが回らないところまで回っていますね。範囲を制限するためにバーナーシールドから伸びているはずの棒がありません。根本で折れているようです。まあ、気をつければ使用に問題はなさそうです。
さて、気密テストで漏れがないことが確認できたので実際に点火していこうと思います。プレヒート時に結構な火が上がるので屋外にM1950ストーブを設置しました。
M1950ストーブはホワイトガソリンと赤ガスのどちらも使用できるとマニュアルにありますが、後のメンテナンスなども考えてコールマンのホワイトガソリンを使用しています。
まずは10回ポンピングを行います。空気を圧縮し、圧力でガソリンをバルブに送り込むためです。
その後はノブを3秒間開いて閉じました。これでプレヒート用のガソリンがカップに入りました。

プレヒートカップに火をつけます。マニュアルだとマッチを使用するみたいですが、首が長いライターを使いました。
炎が青くなった後はノブを全開にし、更に追加で10回ポンピングしてタンク内の圧力を維持します。
というわけで無事に点火しました。本格的に燃焼が始まるとわりと大きな音になり、迫力があります。

テスト点火が目的だったので他に何も準備していませんでしたが、せっかくなのでケースに水を入れて載せてみました。思っていたよりもすぐに沸騰します。サイズの割に結構火力が強いですね。
ストーブをオフにするにはインジケーティングノブを右端まで回してガソリンを遮断するとしばらくして火が消えます。
余談ですが、燃焼状態ではバーナーの熱でタンク内のガソリンを蒸発させることで加圧し続ける構造なので燃料を抜くためにキャップを開けるとガソリンが吹き出ることがあります。危険なので完全に火が消えるのを待ったほうが安心ですね。
というわけでM1950ストーブでした。通常使いにも問題なさそうですし、キャンプなどに持ち込んでラーメンを作ったりご飯を炊いたりしたいところです。