2023年01月29日
Fiesta M-1950 Stove (1981) 1 分解/組み立
M1950ストーブこと"STOVE, COOKING, GASOLINE, M-1950 ONE-BURNER"を入手しました。1981と刻印があるため製造から40年以上が経過しているようです。相応に使用感があります。

2~5人ぐらいまで対応した調理器具ですが、非常に小型なので持ち運びに便利なサイズ感です。

ケースは樹脂ではなく金属で丈夫そうですが、40年間もストーブを収納していた影響か底がベコベコに変形しています。また、変形の影響かストーブの収まりが悪いです。

M1950ストーブ本体です。足と五徳はそれぞれ展開可能なのでそれなりに安定感があります。
さて、入手したからには実際に使用したいところですが、40年経過しているため各部のパッキンやポンプカップが劣化、硬化していることが考えられます。
このM1950は燃料タンクがリペイントされていたり、タンクとバルブの接合部にシールテープが巻かれたりとメンテナンスした形跡があったりするため問題ないかもしれませんが、パッキン類は重要な位置にあるため万が一破損していて燃料が逆流したりすると危険なので実際に試す前に各部の状態を見ていきたいと思います。
まず、分解していない状態では圧縮用ポンプにテンションが掛かりませんでした。この場合はポンプカップかエアーチェックポンプのガスケットが劣化していることが考えられます。

交換に必要な予備のパッキン類はセットになったリプロ品をネットで手軽に入手可能です。便利ですね。
本来、予備パーツ一式もM1950ストーブに付属しているのですが(今回は欠品していましたが)、40年前のパッキンというのはちょっと怖いのでどちらにせよこちらを購入したと思います。
この予備パーツセットには革製ポンプカップ、エアーチェックポンプガスケット、フューエルチェックニードルガスケット、ポンプアッセンブリーガスケットが入っています。
(実はパッキン類は他にもインジケーティングノブの根本に入るやつがあるのですがそれは入っていませんでした。必要な際は別に用意しようと思います。)
とりあえずポンプカップとエアーチェックポンプガスケットを交換していきます。

ポンプアッセンブリーは蓋を回すことで取り外し可能です。後述しますが、この蓋は上下で分かれているため、上部を持って回すと上部だけ取れてしまうので注意が必要です。根本を回しましょう。
ちなみにですが、タンク側のネジが錆びているとポンプアッセンブリーのガスケットと固着している場合があります。そんなときはベルトレンチなりモンキーレンチなりでガッシリつかんで回すと外れます。

取り出したポンプアッセンブリーです。

エアーチェックポンプガスケットは先端に装着されています。キャップをモンキーレンチで取り外すと姿を表しました。

これがエアーチェックポンプガスケットです。非ポンピング時にバネでポンプ側に押し付けられ、燃料がポンプ側に逆流するのを防ぎます。ここが劣化している場合、ガソリンがポンプ側に逆流するので危険です。交換後は分解時と逆の手順で組み立てて完了です。
続いてポンプカップを交換していきます。

分解前に交換時に使用するリュブリカントを用意しました。メンテにも使えるのであって損はないと思います。

キャップをねじって上下に分解します。こうすることでポンプのチューブ部分を抜き取ることが可能です。

取り出したチューブの先端にリュブリカントをなじませた新品のポンプカップを取り付けました。ここが劣化したり油切れで硬化しているとスカスカになり空気を圧縮できなくなってしまいます。プッシュオンナットではなくマイナスネジで取り付けられているため交換は容易です。
チューブを分解した時にポンプアッセンブリーのガスケットも交換します。

ポンプのバレル根本にガスケットが入っています。これは加圧時にガソリンがポンプとタンクの接合部から吹き出すのを防ぎます。はめ込み式なので硬化している際はコンロの火などで焦がして剥ぎ取るのが楽だと思います。

組み立て後は先端に指を近づけ、ポンプを前後させた時に空気がしっかり出ているか確認します。試したところ問題はなさそうです。
そしてポンプアッセンブリーをタンクに装着して完了です。ポンプを上下させると空気が圧縮されるようになりました。
あとはフューエルチェックニードルガスケットですが、これは分解が面倒なので先に気密テストを行いました。
ポンピングを行ってタンクを加圧した状態で暫く放置し、その後に石鹸水をストーブの先端とバルブに塗布して様子を見ます。いわゆるリークテストです。もし漏れがある場合は石鹸水を通して泡がブクブクと出てきます。(小さい漏れのときはきめ細かい泡、大きい漏れのときは大きな泡が出てきます。)
そして確認の結果、やはり先端から空気の漏れが確認されました。これはフューエルチェックニードルガスケットが劣化していることが原因と考えられます。更に分解しないといけないようです。
逆にバルブのインジケーティングノブ側からの漏れはありませんでした。ここが漏れていた場合はパッキンを自作しないといけなかったのでラッキーでした。
というわけで次回はフューエルチェックニードルガスケットを交換してテストしていこうと思います。今回はここらへんで終わります。

2~5人ぐらいまで対応した調理器具ですが、非常に小型なので持ち運びに便利なサイズ感です。

ケースは樹脂ではなく金属で丈夫そうですが、40年間もストーブを収納していた影響か底がベコベコに変形しています。また、変形の影響かストーブの収まりが悪いです。

M1950ストーブ本体です。足と五徳はそれぞれ展開可能なのでそれなりに安定感があります。
さて、入手したからには実際に使用したいところですが、40年経過しているため各部のパッキンやポンプカップが劣化、硬化していることが考えられます。
このM1950は燃料タンクがリペイントされていたり、タンクとバルブの接合部にシールテープが巻かれたりとメンテナンスした形跡があったりするため問題ないかもしれませんが、パッキン類は重要な位置にあるため万が一破損していて燃料が逆流したりすると危険なので実際に試す前に各部の状態を見ていきたいと思います。
まず、分解していない状態では圧縮用ポンプにテンションが掛かりませんでした。この場合はポンプカップかエアーチェックポンプのガスケットが劣化していることが考えられます。

交換に必要な予備のパッキン類はセットになったリプロ品をネットで手軽に入手可能です。便利ですね。
本来、予備パーツ一式もM1950ストーブに付属しているのですが(今回は欠品していましたが)、40年前のパッキンというのはちょっと怖いのでどちらにせよこちらを購入したと思います。
この予備パーツセットには革製ポンプカップ、エアーチェックポンプガスケット、フューエルチェックニードルガスケット、ポンプアッセンブリーガスケットが入っています。
(実はパッキン類は他にもインジケーティングノブの根本に入るやつがあるのですがそれは入っていませんでした。必要な際は別に用意しようと思います。)
とりあえずポンプカップとエアーチェックポンプガスケットを交換していきます。

ポンプアッセンブリーは蓋を回すことで取り外し可能です。後述しますが、この蓋は上下で分かれているため、上部を持って回すと上部だけ取れてしまうので注意が必要です。根本を回しましょう。
ちなみにですが、タンク側のネジが錆びているとポンプアッセンブリーのガスケットと固着している場合があります。そんなときはベルトレンチなりモンキーレンチなりでガッシリつかんで回すと外れます。

取り出したポンプアッセンブリーです。

エアーチェックポンプガスケットは先端に装着されています。キャップをモンキーレンチで取り外すと姿を表しました。

これがエアーチェックポンプガスケットです。非ポンピング時にバネでポンプ側に押し付けられ、燃料がポンプ側に逆流するのを防ぎます。ここが劣化している場合、ガソリンがポンプ側に逆流するので危険です。交換後は分解時と逆の手順で組み立てて完了です。
続いてポンプカップを交換していきます。

分解前に交換時に使用するリュブリカントを用意しました。メンテにも使えるのであって損はないと思います。

キャップをねじって上下に分解します。こうすることでポンプのチューブ部分を抜き取ることが可能です。

取り出したチューブの先端にリュブリカントをなじませた新品のポンプカップを取り付けました。ここが劣化したり油切れで硬化しているとスカスカになり空気を圧縮できなくなってしまいます。プッシュオンナットではなくマイナスネジで取り付けられているため交換は容易です。
チューブを分解した時にポンプアッセンブリーのガスケットも交換します。

ポンプのバレル根本にガスケットが入っています。これは加圧時にガソリンがポンプとタンクの接合部から吹き出すのを防ぎます。はめ込み式なので硬化している際はコンロの火などで焦がして剥ぎ取るのが楽だと思います。

組み立て後は先端に指を近づけ、ポンプを前後させた時に空気がしっかり出ているか確認します。試したところ問題はなさそうです。
そしてポンプアッセンブリーをタンクに装着して完了です。ポンプを上下させると空気が圧縮されるようになりました。
あとはフューエルチェックニードルガスケットですが、これは分解が面倒なので先に気密テストを行いました。
ポンピングを行ってタンクを加圧した状態で暫く放置し、その後に石鹸水をストーブの先端とバルブに塗布して様子を見ます。いわゆるリークテストです。もし漏れがある場合は石鹸水を通して泡がブクブクと出てきます。(小さい漏れのときはきめ細かい泡、大きい漏れのときは大きな泡が出てきます。)
そして確認の結果、やはり先端から空気の漏れが確認されました。これはフューエルチェックニードルガスケットが劣化していることが原因と考えられます。更に分解しないといけないようです。
逆にバルブのインジケーティングノブ側からの漏れはありませんでした。ここが漏れていた場合はパッキンを自作しないといけなかったのでラッキーでした。
というわけで次回はフューエルチェックニードルガスケットを交換してテストしていこうと思います。今回はここらへんで終わります。
Posted by スプリング at 15:45│Comments(2)
│ガソリンストーブ
この記事へのコメント
こんにちは。
これ、40年近く前、北海道にツーリングに行くのに買って、今でも倉庫に眠ってます。
一度ポンプのパッキン交換しましたが、当時はネットも通販もなくて苦労しました。
多分、もうまたダメになってるでしょうから、この記事は大変参考になります!
これ見て、ウチのも修理する気になってきました。
これ、40年近く前、北海道にツーリングに行くのに買って、今でも倉庫に眠ってます。
一度ポンプのパッキン交換しましたが、当時はネットも通販もなくて苦労しました。
多分、もうまたダメになってるでしょうから、この記事は大変参考になります!
これ見て、ウチのも修理する気になってきました。
Posted by 二式大型七面鳥
at 2023年01月31日 11:58

>二式大型七面鳥さん
コメントありがとうございます。
パッキンは分解が必要な位置にあるので構造がわからないと難しいですよね。自分もマニュアルなどで調べながら分解しました。
一応、この後内部のガスケットを交換後は漏れが止まって点火までできたので、時間が取れ次第にそのこともブログに書く予定です。よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
パッキンは分解が必要な位置にあるので構造がわからないと難しいですよね。自分もマニュアルなどで調べながら分解しました。
一応、この後内部のガスケットを交換後は漏れが止まって点火までできたので、時間が取れ次第にそのこともブログに書く予定です。よろしくお願いします。
Posted by スプリング
at 2023年02月01日 00:20
