2021年11月28日
Benchmade Model 970HK (2) 調整/分解
今回も970HKです。

前回記事にしたBenchmade社の970HKですが、実は気になっている箇所があります。
開閉するとライナーにブレードが触れている感触があり、ブレード裏面をよく見ると擦れた跡がありました。
今のところテフロンコートは剥がれていませんが、繰り返し開閉していると傷が入る可能性があります。
まず考えられる要素としてはピボット部の締め付け過ぎです。
同系統のEmerson knives社のCQC-7の場合は上部をピボットだけで固定しているため、ここを緩め過ぎたり締めすぎるとブレードの角度が斜めになりライナーに接触します。
Benchmade社のCQC7(970系)は少々構造が異なるものの、同様にこの部分で調整できるかもしれません。
ただ、この970HKはピボットもヘックスネジで留められているモデルなので緩めるだけでもヘックスドライバーが必要になります。

という訳でヘックスドライバーを用意しました。本当はベンチメイドの純正メンテナンスキットが欲しかったのですが、探してみても品切れだったので市販品を購入しています。

ピボット部を回すと予想通りブレードが左右に動きましたが、手前にズラしてもどうしてもライナーと接触してしまいます。となるとピボットの締めすぎが原因では無いようです。
他に原因が無いか各部を見直しているとライナーが変形していることに気づきました。どうやらライナーロックのストッパー部を曲げた際にライナー自体が曲がってしまっており、その歪んだ箇所がブレードに干渉しているようです。

写真だと分かりにくいですが、左側のライナー中央部が僅かに反っておりブレード側に微妙に飛び出ています。
ライナーにネジが切ってあればネジを締める力で矯正できるかもしれませんが、CQC7はG-10製のハンドルの方にネジが切られているためライナーに力がかからず、ハンドルはチタンより柔らかい樹脂製のためライナーの反りに引っ張られる形でこちらも曲がってしまっています。
この状態だとピボットでブレードの位置が調整してもライナーがブレード側に飛び出ているので関係なかったですね。ライナーの反りを何とかする必要があります。
970は樹脂にネジ穴が切られているため分解する度にネジ穴にダメージが入りそうなのであまり手を出したくないのですが、そうも言ってられない状況なので分解していこうと思います。
ライナーを取り外す必要があるため、背面のベルトクリップも含めてハンドルのネジを全て取り外していきます。

ベルトクリップはT8サイズのヘックスネジです。
次はハンドルを固定している各部ネジですが、下から順に3つのネジはT6サイズのヘックスネジで片面から、ストッパー部は六角ボルトで両面から固定されています。

これをすべて取り外すとハンドルのパネルを取り外すことが可能です。
ライナーはこれに加えてブレード下部のストッパーが固く嵌まり込んでいるため、ここをこじ開ける必要があります。(余談ですが、Emerson knives社のCQC-7の場合はG-10ハンドルの溝に差し込む形でこんなに固くありません)

取り外せました。ドライバーを差し込んでなんとかしました。相変わらず強固に固定されています。

パーツ構成はこんな感じです。アシスト機能のようなメカニカルな機構を備えていないため非常にシンプルで分かりやすいですね。

00年製のEmerson knives社のCQC-7B SFSだとこんな感じです。スペーサーの形状やネジ穴の位置などの違いが分かりやすいですね。
あと余談ですが、この970HK組み立てミスを何とか誤魔化そうとした跡が残っています。

というのも、本来は接着剤でライナーに固定されているはずのスペーサーが普通に外れ、ライナーをよく見てみると上部に間違って接着した跡があります。
それを取り外して正規の位置につけ直したので接着剤が乾いてしまい接着されなかったのだと考えられます。
ライナーが反っている件といい、この970HKなかなかボロボロです。まあ、こういった荒さもアジですね。
話を曲がっているライナーに戻します。最初は腕力でなんとか逆方向に曲げようとしましたがチタン製のライナーはなかなか弾性があり思うように曲がりません。

仕方がないのでペンチの力を借りてひん曲げました。

グリップと合わせてみるとライナーの反りが矯正されたことが分かりますね。
結果を確かめるために組み立て、開閉を繰り返してみましたが最初のようなライナーと干渉しているガリガリ感は消えています。

という訳で970HKの調整/分解でした。ここらへんで終わります。

前回記事にしたBenchmade社の970HKですが、実は気になっている箇所があります。
開閉するとライナーにブレードが触れている感触があり、ブレード裏面をよく見ると擦れた跡がありました。
今のところテフロンコートは剥がれていませんが、繰り返し開閉していると傷が入る可能性があります。
まず考えられる要素としてはピボット部の締め付け過ぎです。
同系統のEmerson knives社のCQC-7の場合は上部をピボットだけで固定しているため、ここを緩め過ぎたり締めすぎるとブレードの角度が斜めになりライナーに接触します。
Benchmade社のCQC7(970系)は少々構造が異なるものの、同様にこの部分で調整できるかもしれません。
ただ、この970HKはピボットもヘックスネジで留められているモデルなので緩めるだけでもヘックスドライバーが必要になります。

という訳でヘックスドライバーを用意しました。本当はベンチメイドの純正メンテナンスキットが欲しかったのですが、探してみても品切れだったので市販品を購入しています。

ピボット部を回すと予想通りブレードが左右に動きましたが、手前にズラしてもどうしてもライナーと接触してしまいます。となるとピボットの締めすぎが原因では無いようです。
他に原因が無いか各部を見直しているとライナーが変形していることに気づきました。どうやらライナーロックのストッパー部を曲げた際にライナー自体が曲がってしまっており、その歪んだ箇所がブレードに干渉しているようです。

写真だと分かりにくいですが、左側のライナー中央部が僅かに反っておりブレード側に微妙に飛び出ています。
ライナーにネジが切ってあればネジを締める力で矯正できるかもしれませんが、CQC7はG-10製のハンドルの方にネジが切られているためライナーに力がかからず、ハンドルはチタンより柔らかい樹脂製のためライナーの反りに引っ張られる形でこちらも曲がってしまっています。
この状態だとピボットでブレードの位置が調整してもライナーがブレード側に飛び出ているので関係なかったですね。ライナーの反りを何とかする必要があります。
970は樹脂にネジ穴が切られているため分解する度にネジ穴にダメージが入りそうなのであまり手を出したくないのですが、そうも言ってられない状況なので分解していこうと思います。
ライナーを取り外す必要があるため、背面のベルトクリップも含めてハンドルのネジを全て取り外していきます。

ベルトクリップはT8サイズのヘックスネジです。
次はハンドルを固定している各部ネジですが、下から順に3つのネジはT6サイズのヘックスネジで片面から、ストッパー部は六角ボルトで両面から固定されています。

これをすべて取り外すとハンドルのパネルを取り外すことが可能です。
ライナーはこれに加えてブレード下部のストッパーが固く嵌まり込んでいるため、ここをこじ開ける必要があります。(余談ですが、Emerson knives社のCQC-7の場合はG-10ハンドルの溝に差し込む形でこんなに固くありません)

取り外せました。ドライバーを差し込んでなんとかしました。相変わらず強固に固定されています。

パーツ構成はこんな感じです。アシスト機能のようなメカニカルな機構を備えていないため非常にシンプルで分かりやすいですね。

00年製のEmerson knives社のCQC-7B SFSだとこんな感じです。スペーサーの形状やネジ穴の位置などの違いが分かりやすいですね。
あと余談ですが、この970HK組み立てミスを何とか誤魔化そうとした跡が残っています。

というのも、本来は接着剤でライナーに固定されているはずのスペーサーが普通に外れ、ライナーをよく見てみると上部に間違って接着した跡があります。
それを取り外して正規の位置につけ直したので接着剤が乾いてしまい接着されなかったのだと考えられます。
ライナーが反っている件といい、この970HKなかなかボロボロです。まあ、こういった荒さもアジですね。
話を曲がっているライナーに戻します。最初は腕力でなんとか逆方向に曲げようとしましたがチタン製のライナーはなかなか弾性があり思うように曲がりません。

仕方がないのでペンチの力を借りてひん曲げました。

グリップと合わせてみるとライナーの反りが矯正されたことが分かりますね。
結果を確かめるために組み立て、開閉を繰り返してみましたが最初のようなライナーと干渉しているガリガリ感は消えています。

という訳で970HKの調整/分解でした。ここらへんで終わります。
2021年11月21日
Benchmade Model 970HK

Benchmade社のModel 970HKです。
ブレード収納時の表と裏です。


ブレードを展開しました。


握ってみました。


手のサイズはUS8です。アメリカ的には小さめの掌でもしっかり保持できます。

ブレードはBlack-Tコートのハーフセレーションです。

コーティング自体はEmerson Knives社のBT(Black Teflon)と同等と考えられますが、並べてみると微妙に色味が異なります。まあ、自分の持っているレイブンはかなり使い込まれているので退色しているだけなのかもしれませんが……。
さて、こちらの970HKは見ての通りH&K社のダブルネーム品です。
ビードブラストかBlack-Tか、他にも印字のパターン等で色々なバリエーションがありますが、今回入手したモデルはシンプルなタイプです。


ブレード表面にはH&K社のロゴとモットーである"No compromise"(妥協しない)、裏面には同社の製品であるUSPのイラストが印字されています。

また、通常はBenchmadeの刻印があるクリップ表面も"HK"仕様に変更されています。

通常のベルトクリップと比較するとこんな感じです。
作り自体はノーマルの970SBTと同様ですが、HKのロゴがあるだけでだいぶ雰囲気が変わりますね。

前回の970と比較するとビードブラスト→Black-T、プレーンエッジ→ハーフセレーションで正反対ですね。どちらもいいと思います。
因みにですが、このCQC7(970)のセレーションはCQC-7と異なるパターンとなっています。

上から順に99年のCQC-7B-BB、00年のCQC-7B SFS、そして今回の970HK(CQC7)です。並べてみると分かりやすいですが、ベンチメイド時代のCQC7のセレーションは後のCQC-7よりも長く、大小の波が同じ深さで切られています。
Emerson knivesの"竜の牙"に比べると整ったセレーションで、エッジ処理の粗さと合わせてどことなく無機質な感じがスマートです。

余談ですが、970STと比較するとこんな感じです。パターンはほぼ同一ですが微妙に端部の処理が異なりますね。
というわけで970HKでした。

Benchmadeロゴ、Emerson Knivesロゴ、そしてHKロゴ。どのロゴもフィットしていていいですね。
今回はここらへんで終わります。
2021年11月14日
Benchmade model 970ST
Benchmade Knife社のmodel 970ST(以下970ST)です。

表と裏はこのような感じです。


ブレードを展開するとこのような感じです。


ブレード表面には社名とロゴが印字されています。

"BALI-SONG"ロゴがいい味を出していますね。


握るとこんな感じです。
970STは970Sをベースとして軍向けに開発されたフォールディングナイフです。
"軽量"、"耐腐食性"、"非磁性"、"スパークしない"という要件を満たすために通常の970Sと異なりチタン合金製のブレードを備えています。


また、刃先には切れ味向上のためにタングステンカーバイドのコーティングが施されており、独特な見た目となっています。
970STはこのブレードの特性から日常使いには適しておらず、Benchmade社も"毎日使うならスチール製の方が良い"と明言していました。
しかし、日々劣悪な環境下で持ち歩き、非常時に使用するような状況において非腐食性ブレードを採用した970STは切れ味を保持できるというメリットがあります。
特定条件下で威力を発揮するというのはロマンがあっていいですね。


下から970ST、970、CQC-7B-BBです。どれもビードブラストモデルで渋いですね。
それでは各部を見ていこうと思います。折角なので970と比較していきます。
まずはブレードですね。

材質が違うからなのかブレード形状が異なります。970STの方が腹からエッジに向かうまでの角度が急になっていますね。ゴツいです。

また、オープニングディスクの固定が970が六角ボルトだったのに対し、ヘックスネジに変更されています。
次はハンドルですね。


両モデルともにハンドルはG-10製です。
ブレードを固定するストッパー部以外のネジを除き、オープニングディスクと同じくヘックスネジへ仕様変更されています。さらに分解しにくくなっていますね。


特にブレードのテンションを調整できるピボット部のネジまでヘックスになったので微調整に手間がかかるようになっています。
ただ、扱いにくくなっただけではなく改良されている点もあります。ブレードを固定するストッパー部のネジはG-10ハンドルではなくストッパー内にネジが切られ、両側からネジ止めする形へ仕様変更されました。

これにより分解結合を繰り返すとG-10のねじ切り部が劣化して固定できなくなる初期の仕様に比べると若干固定力がアップしています。
というわけで970STでした。特殊な用途のフォールディングナイフであり、日常使いには向きませんが、特殊部隊装備には合いそうですね。水辺で作戦を行う部隊とかに良いのかもしれません。

今回はここらへんで終わります。

表と裏はこのような感じです。


ブレードを展開するとこのような感じです。


ブレード表面には社名とロゴが印字されています。

"BALI-SONG"ロゴがいい味を出していますね。


握るとこんな感じです。
970STは970Sをベースとして軍向けに開発されたフォールディングナイフです。
"軽量"、"耐腐食性"、"非磁性"、"スパークしない"という要件を満たすために通常の970Sと異なりチタン合金製のブレードを備えています。


また、刃先には切れ味向上のためにタングステンカーバイドのコーティングが施されており、独特な見た目となっています。
970STはこのブレードの特性から日常使いには適しておらず、Benchmade社も"毎日使うならスチール製の方が良い"と明言していました。
しかし、日々劣悪な環境下で持ち歩き、非常時に使用するような状況において非腐食性ブレードを採用した970STは切れ味を保持できるというメリットがあります。
特定条件下で威力を発揮するというのはロマンがあっていいですね。


下から970ST、970、CQC-7B-BBです。どれもビードブラストモデルで渋いですね。
それでは各部を見ていこうと思います。折角なので970と比較していきます。
まずはブレードですね。

材質が違うからなのかブレード形状が異なります。970STの方が腹からエッジに向かうまでの角度が急になっていますね。ゴツいです。

また、オープニングディスクの固定が970が六角ボルトだったのに対し、ヘックスネジに変更されています。
次はハンドルですね。


両モデルともにハンドルはG-10製です。
ブレードを固定するストッパー部以外のネジを除き、オープニングディスクと同じくヘックスネジへ仕様変更されています。さらに分解しにくくなっていますね。


特にブレードのテンションを調整できるピボット部のネジまでヘックスになったので微調整に手間がかかるようになっています。
ただ、扱いにくくなっただけではなく改良されている点もあります。ブレードを固定するストッパー部のネジはG-10ハンドルではなくストッパー内にネジが切られ、両側からネジ止めする形へ仕様変更されました。

これにより分解結合を繰り返すとG-10のねじ切り部が劣化して固定できなくなる初期の仕様に比べると若干固定力がアップしています。
というわけで970STでした。特殊な用途のフォールディングナイフであり、日常使いには向きませんが、特殊部隊装備には合いそうですね。水辺で作戦を行う部隊とかに良いのかもしれません。

今回はここらへんで終わります。
2021年11月09日
Benchmade Model 970 plain edge

Benchmade社のCQC7です。
ブレード収納状態の表と裏はこんな感じです。


ブレードを展開するとこんな感じです。


ブレードのアップはこんな感じです。


握ってみるとこんな感じです。


いい感じのサイズです。
前回のCQC-7B-BBと何が違うのかと思われるかもしれませんが、こっちのCQC7は製造会社が異なります。
現行のEmerson knives社製CQC-7Bとは異なり、かつてBenchmade社が販売していたフォールディングナイフ"Model 970 Ernest Emerson Design CQC7"です(以下970)。

この970はエマーソン氏がEmerson knives社を設立する以前に作られていたCQC7です。現在のCQC-7は99年にEmerson knives社でリメイクされたものとなります。

そのため、970の箱やブレード表面等にはBenchmade社の名前が記載されています。

付属品は化粧箱と説明書、収納用ビニールです。
折角なので99年製CQC-7B-BB(以下BB)と見比べながら各部を見てこうと思います。


上が970、下がBBです。パット見で分かる違いはプレーンエッジかハーフセレーションかぐらいでしょうか。ブレード形状は微妙に異なりますがソックリですね。
BBはCQC-7発売当初にラインナップされていたビードブラスト仕様のハーフセレーションモデルなので、同じビードブラスト仕様でありながらプレーンエッジである970との比較にちょうど良さそうです。
そんな970とBBですが、まずはブレードの長さが異なります。Benchmade時代はブレード長が3.375インチでしたがEmerson Knives社でのリメイク後は3インチと変更されています。

並べてみるとたしかに970の方が若干長いですね。

Emerson knives社製であるBBは表面に社名ロゴがありますが、970のエマーソン氏のロゴと比較すると微妙にデザインが異なりますね。
また、BBの裏面には使用鋼材も印字されています。ATS34は当時日立金属が生産していたステンレス鋼ですね。
Emerson knives社製のCQC-7の使用鋼材は154CMと思われますが、99年の公式サイトにはATS34とあるため99年モデルのBBはATS34の可能性があります。まあ、外見で見分けることが出来ないので真偽は不明ですが……。
サムディスク(オープニングディスク)については970がチクワみたいな縦線だけなのに対しCQC-7はチェッカリング状の滑り止めが施されています。開けやすいのはCQC-7の方に感じますね。
次はハンドルですね。
カタログスペック的には970は4.625インチ、リメイク後は4.65インチと延長されている筈です。

0.025インチ差は0.635mmと微妙に違いがあるはずなのですが、並べてみても特に長さに違いがあるようには見えませんね。個体差とかあるのでしょうか……。
因みにですが、CQC-7の方はグリップの上下にネジ穴があるのでティップアップ/ティップダウンを好みで組み換え可能です。970は固定式ですね。


材質はどちらもG-10製ですが固定用のネジが異なり、970は本体の固定に六角ボルト、クリップの固定にヘックスネジが使用されています。
BB含むCQC-7はマイナス/プラスネジで構成されているため、分解や組み立ての手軽さで言えば現行のCQC-7に軍配が上がりますね。
というか、付属の説明書見たら"関係ないものが分解したら修理時に代金を20ドル上乗せする"と書いてあったので、ユーザーが分解することは考えてないのかもしれません。
あとは各部エッジ処理に違いがあります。


横から見るとわかりやすいですが、970は1パスで角を落としてあるだけなのに対してCQC-7はアール状に角が処理されています。

内側にあるチタン製のライナーも同様に角が丸くなるように変更されているようです。まあ、これは970が雑というよりもCQC-7の仕様が細かいといったところでしょうか。

後は分解してみると分かりますが、970はG-10のパネル部にネジ穴が切られており、そこにネジを通して固定する方式となっていました。CQC-7はパネルではなくライナーにネジが切られている点で違いがあります。
分解組み立てを繰り返す場合は金属にネジ穴があるCQC-7のほうが舐めにくそうです。他にも下部のスペーサーが接着剤で固定してあったりと970はユーザーが分解することを想定していないように感じますね。
また、固定方式の違いからか、970は片側から六角ボルト4本で固定するのに対し、CQC-7は両側から2本ずつの計4本のプラスネジで固定するようになっており、固定位置も異なっています。
他には各スペーサーやナイフを固定するストッパー部の形状が微妙に異なってますね。
見比べてみるとリメイク品だけあってEmerson knives社のCQC-7の方が全体的に作りが細かく、丁寧に感じました。

ただ、ベンチメイドの970(CQC7)の荒々しさも魅力的ですね。個人的に970の仕上げも実用品といった感じで好みです。
まあ、一つ言うとするならば970はオープン時が非常に硬いですね。個体差かもしれませんが……。
ベンチメイドといえば00年代初期の米陸軍特殊部隊でも使用例がありますし、970を携帯していた隊員も初期アフにいてもおかしくないのかなと思います。今回はここらへんで終わります。
2021年11月07日
BLACKHAWK! OMEGA ENHANCED M-16 DROP MAG POUCH
BHI社のオメガ エンハンスド M-16 ドロップ マグポーチです。

初期アフ装備でお馴染みのレッグポーチですね。


表と裏はこの様になっています。

タグは緑色のタグです。
このポーチは背面上部に取り付けられたストラップをベルトに通すことでレッグポーチとして運用可能です。

内部はベルクロが縫い付けられており、BTS及び類似の固定方式を持つデューティベルトに対してはガッチリ固定することができます。
また、根本はコキカンで固定してあるだけなのでストラップを取り外すことも可能であり、その場合は背面のスロットにアリスクリップ等を取り付けることでベルトマウントポーチとして使用できます。

上のストラップの内側にスロットが縫い付けられていることが分かりますね。
1ポケットに2本の計4本までSTANAGマガジンを収納可能です。

仕切りがあるためマガジンがポーチ内で暴れず、ノーマルのM-16マグポーチと比較してカチャカチャ音が鳴りにくくなっています。

また、もう一つの改良点としてマガジンを保持するエラスティックバンドが追加されました。

フラップを開いた状態でも横からのテンションがかかるためマガジンが脱落しないようになっています。

実際にマガジンを入れるとこんな感じです。使用例だとこのエラスティックバンドに小物を挟んでたりしますね。
後はこの個体はレッグストラップがエンハンスドタイプですね。

ノーマルの"オメガ レッグストラップ"はペナペナしたナイロンウェビングでしたが、"オメガ エンハンスド レッグストラップ"は編み込まれたレッグストラップに滑り止めのゴムが取り付けられており豪華な仕上がりになっています。

ただ、このエンハンスドレッグストラップは表面のゴムが経年劣化で割れ/硬化が起こりボロボロ剥がれ落ちるという難点があります。この個体もゴムは機能していませんね。

劣化したゴムがポロポロして邪魔なのでレッグストラップだけ剥ぎ取りました。使用する際は他の個体からストラップ持ってきて合体させたいですね。
折角なのでM-16 マグポーチと比較していこうと思います。

並べてみるとM-16 マグポーチより一回り大きいですね。自分の所有しているM-16マグポーチは4本用ではなく2本用ではないかという疑惑がありますが、やはり2本用なのかもしれません。

まあ、本体にポーチ名が書いていない以上結論は出ないのですが……。これを解決するには4本用か2本用と明記している旧型ポーチの新品を入手して比較しないと無理そうですね。
その他の違いとしては"エンハンスド"になり追加された仕切りとエラスティックバンドの有無ですね。
特にエラスティックバンドについては外観からも分かりやすく、当時の使用例を再現するためにインシュロックを引っ掛けたりしたいならこの有無は重要に思えます。
ついでに折角なので通常のレッグストラップとエンハンスド レッグストラップも比較していきます。
といっても今回のエンハンスドレッグストラップはボロボロなので手持ちの綺麗な個体と比較していきます。

レッグストラップの本体のナイロンテープ部自体もゴツくなっており、それに加え滑り止めのゴムが縫い付けられているため豪華な印象を受けますね。

ポーチへ固定する根本部についてもエンハンスドストラップの方がゴツいテープで補強されており耐久性がありそうに感じます。
さて、比較が終わったところでそしてここからが本題ですが、00年のカタログを読んでいると前回のオメガ M-16 マグポーチと今回のオメガ エンハンスド M-16 ドロップ マグポーチは改良型ではあるものの別モデルであるということが判明しました。
商品説明欄曰く、マガジンポーチ内部に仕切りと脱落防止用のエラスティックバンドを外側に追加したモデルが"エンハンスド"バージョンのようですが、エンハンスドが発売された後も仕切りとバンドがないノーマルバージョンは継続してカタログに掲載されていました。
となると、初期アフで使用例をよく見かけるレッグマガジンポーチはM-16マグポーチの方ではなく、今回入手したエンハンスド M-16 ドロップ マグポーチということになります。
当時の公式サイト(2002年)では元モデルもエンハンスドモデルも同じ写真で掲載されていたため見落としていましたが、カタログの方ではしっかりと写真も違うものが載っていました。
というわけで初期アフで使用例が散見されるレッグマガジンポーチはこちらの方だということになりますね。このマガジンポーチは使用例も多いですし色々な装備で活用していきたいところです。今回はここらへんで終わります。

初期アフ装備でお馴染みのレッグポーチですね。


表と裏はこの様になっています。

タグは緑色のタグです。
このポーチは背面上部に取り付けられたストラップをベルトに通すことでレッグポーチとして運用可能です。

内部はベルクロが縫い付けられており、BTS及び類似の固定方式を持つデューティベルトに対してはガッチリ固定することができます。
また、根本はコキカンで固定してあるだけなのでストラップを取り外すことも可能であり、その場合は背面のスロットにアリスクリップ等を取り付けることでベルトマウントポーチとして使用できます。

上のストラップの内側にスロットが縫い付けられていることが分かりますね。
1ポケットに2本の計4本までSTANAGマガジンを収納可能です。

仕切りがあるためマガジンがポーチ内で暴れず、ノーマルのM-16マグポーチと比較してカチャカチャ音が鳴りにくくなっています。

また、もう一つの改良点としてマガジンを保持するエラスティックバンドが追加されました。

フラップを開いた状態でも横からのテンションがかかるためマガジンが脱落しないようになっています。

実際にマガジンを入れるとこんな感じです。使用例だとこのエラスティックバンドに小物を挟んでたりしますね。
後はこの個体はレッグストラップがエンハンスドタイプですね。

ノーマルの"オメガ レッグストラップ"はペナペナしたナイロンウェビングでしたが、"オメガ エンハンスド レッグストラップ"は編み込まれたレッグストラップに滑り止めのゴムが取り付けられており豪華な仕上がりになっています。

ただ、このエンハンスドレッグストラップは表面のゴムが経年劣化で割れ/硬化が起こりボロボロ剥がれ落ちるという難点があります。この個体もゴムは機能していませんね。

劣化したゴムがポロポロして邪魔なのでレッグストラップだけ剥ぎ取りました。使用する際は他の個体からストラップ持ってきて合体させたいですね。
折角なのでM-16 マグポーチと比較していこうと思います。

並べてみるとM-16 マグポーチより一回り大きいですね。自分の所有しているM-16マグポーチは4本用ではなく2本用ではないかという疑惑がありますが、やはり2本用なのかもしれません。

まあ、本体にポーチ名が書いていない以上結論は出ないのですが……。これを解決するには4本用か2本用と明記している旧型ポーチの新品を入手して比較しないと無理そうですね。
その他の違いとしては"エンハンスド"になり追加された仕切りとエラスティックバンドの有無ですね。
特にエラスティックバンドについては外観からも分かりやすく、当時の使用例を再現するためにインシュロックを引っ掛けたりしたいならこの有無は重要に思えます。
ついでに折角なので通常のレッグストラップとエンハンスド レッグストラップも比較していきます。
といっても今回のエンハンスドレッグストラップはボロボロなので手持ちの綺麗な個体と比較していきます。

レッグストラップの本体のナイロンテープ部自体もゴツくなっており、それに加え滑り止めのゴムが縫い付けられているため豪華な印象を受けますね。

ポーチへ固定する根本部についてもエンハンスドストラップの方がゴツいテープで補強されており耐久性がありそうに感じます。
さて、比較が終わったところでそしてここからが本題ですが、00年のカタログを読んでいると前回のオメガ M-16 マグポーチと今回のオメガ エンハンスド M-16 ドロップ マグポーチは改良型ではあるものの別モデルであるということが判明しました。
商品説明欄曰く、マガジンポーチ内部に仕切りと脱落防止用のエラスティックバンドを外側に追加したモデルが"エンハンスド"バージョンのようですが、エンハンスドが発売された後も仕切りとバンドがないノーマルバージョンは継続してカタログに掲載されていました。
となると、初期アフで使用例をよく見かけるレッグマガジンポーチはM-16マグポーチの方ではなく、今回入手したエンハンスド M-16 ドロップ マグポーチということになります。
当時の公式サイト(2002年)では元モデルもエンハンスドモデルも同じ写真で掲載されていたため見落としていましたが、カタログの方ではしっかりと写真も違うものが載っていました。
というわけで初期アフで使用例が散見されるレッグマガジンポーチはこちらの方だということになりますね。このマガジンポーチは使用例も多いですし色々な装備で活用していきたいところです。今回はここらへんで終わります。