2021年11月28日
Benchmade Model 970HK (2) 調整/分解
今回も970HKです。
前回記事にしたBenchmade社の970HKですが、実は気になっている箇所があります。
開閉するとライナーにブレードが触れている感触があり、ブレード裏面をよく見ると擦れた跡がありました。
今のところテフロンコートは剥がれていませんが、繰り返し開閉していると傷が入る可能性があります。
まず考えられる要素としてはピボット部の締め付け過ぎです。
同系統のEmerson knives社のCQC-7の場合は上部をピボットだけで固定しているため、ここを緩め過ぎたり締めすぎるとブレードの角度が斜めになりライナーに接触します。
Benchmade社のCQC7(970系)は少々構造が異なるものの、同様にこの部分で調整できるかもしれません。
ただ、この970HKはピボットもヘックスネジで留められているモデルなので緩めるだけでもヘックスドライバーが必要になります。
という訳でヘックスドライバーを用意しました。本当はベンチメイドの純正メンテナンスキットが欲しかったのですが、探してみても品切れだったので市販品を購入しています。
ピボット部を回すと予想通りブレードが左右に動きましたが、手前にズラしてもどうしてもライナーと接触してしまいます。となるとピボットの締めすぎが原因では無いようです。
他に原因が無いか各部を見直しているとライナーが変形していることに気づきました。どうやらライナーロックのストッパー部を曲げた際にライナー自体が曲がってしまっており、その歪んだ箇所がブレードに干渉しているようです。
写真だと分かりにくいですが、左側のライナー中央部が僅かに反っておりブレード側に微妙に飛び出ています。
ライナーにネジが切ってあればネジを締める力で矯正できるかもしれませんが、CQC7はG-10製のハンドルの方にネジが切られているためライナーに力がかからず、ハンドルはチタンより柔らかい樹脂製のためライナーの反りに引っ張られる形でこちらも曲がってしまっています。
この状態だとピボットでブレードの位置が調整してもライナーがブレード側に飛び出ているので関係なかったですね。ライナーの反りを何とかする必要があります。
970は樹脂にネジ穴が切られているため分解する度にネジ穴にダメージが入りそうなのであまり手を出したくないのですが、そうも言ってられない状況なので分解していこうと思います。
ライナーを取り外す必要があるため、背面のベルトクリップも含めてハンドルのネジを全て取り外していきます。
ベルトクリップはT8サイズのヘックスネジです。
次はハンドルを固定している各部ネジですが、下から順に3つのネジはT6サイズのヘックスネジで片面から、ストッパー部は六角ボルトで両面から固定されています。
これをすべて取り外すとハンドルのパネルを取り外すことが可能です。
ライナーはこれに加えてブレード下部のストッパーが固く嵌まり込んでいるため、ここをこじ開ける必要があります。(余談ですが、Emerson knives社のCQC-7の場合はG-10ハンドルの溝に差し込む形でこんなに固くありません)
取り外せました。ドライバーを差し込んでなんとかしました。相変わらず強固に固定されています。
パーツ構成はこんな感じです。アシスト機能のようなメカニカルな機構を備えていないため非常にシンプルで分かりやすいですね。
00年製のEmerson knives社のCQC-7B SFSだとこんな感じです。スペーサーの形状やネジ穴の位置などの違いが分かりやすいですね。
あと余談ですが、この970HK組み立てミスを何とか誤魔化そうとした跡が残っています。
というのも、本来は接着剤でライナーに固定されているはずのスペーサーが普通に外れ、ライナーをよく見てみると上部に間違って接着した跡があります。
それを取り外して正規の位置につけ直したので接着剤が乾いてしまい接着されなかったのだと考えられます。
ライナーが反っている件といい、この970HKなかなかボロボロです。まあ、こういった荒さもアジですね。
話を曲がっているライナーに戻します。最初は腕力でなんとか逆方向に曲げようとしましたがチタン製のライナーはなかなか弾性があり思うように曲がりません。
仕方がないのでペンチの力を借りてひん曲げました。
グリップと合わせてみるとライナーの反りが矯正されたことが分かりますね。
結果を確かめるために組み立て、開閉を繰り返してみましたが最初のようなライナーと干渉しているガリガリ感は消えています。
という訳で970HKの調整/分解でした。ここらへんで終わります。
前回記事にしたBenchmade社の970HKですが、実は気になっている箇所があります。
開閉するとライナーにブレードが触れている感触があり、ブレード裏面をよく見ると擦れた跡がありました。
今のところテフロンコートは剥がれていませんが、繰り返し開閉していると傷が入る可能性があります。
まず考えられる要素としてはピボット部の締め付け過ぎです。
同系統のEmerson knives社のCQC-7の場合は上部をピボットだけで固定しているため、ここを緩め過ぎたり締めすぎるとブレードの角度が斜めになりライナーに接触します。
Benchmade社のCQC7(970系)は少々構造が異なるものの、同様にこの部分で調整できるかもしれません。
ただ、この970HKはピボットもヘックスネジで留められているモデルなので緩めるだけでもヘックスドライバーが必要になります。
という訳でヘックスドライバーを用意しました。本当はベンチメイドの純正メンテナンスキットが欲しかったのですが、探してみても品切れだったので市販品を購入しています。
ピボット部を回すと予想通りブレードが左右に動きましたが、手前にズラしてもどうしてもライナーと接触してしまいます。となるとピボットの締めすぎが原因では無いようです。
他に原因が無いか各部を見直しているとライナーが変形していることに気づきました。どうやらライナーロックのストッパー部を曲げた際にライナー自体が曲がってしまっており、その歪んだ箇所がブレードに干渉しているようです。
写真だと分かりにくいですが、左側のライナー中央部が僅かに反っておりブレード側に微妙に飛び出ています。
ライナーにネジが切ってあればネジを締める力で矯正できるかもしれませんが、CQC7はG-10製のハンドルの方にネジが切られているためライナーに力がかからず、ハンドルはチタンより柔らかい樹脂製のためライナーの反りに引っ張られる形でこちらも曲がってしまっています。
この状態だとピボットでブレードの位置が調整してもライナーがブレード側に飛び出ているので関係なかったですね。ライナーの反りを何とかする必要があります。
970は樹脂にネジ穴が切られているため分解する度にネジ穴にダメージが入りそうなのであまり手を出したくないのですが、そうも言ってられない状況なので分解していこうと思います。
ライナーを取り外す必要があるため、背面のベルトクリップも含めてハンドルのネジを全て取り外していきます。
ベルトクリップはT8サイズのヘックスネジです。
次はハンドルを固定している各部ネジですが、下から順に3つのネジはT6サイズのヘックスネジで片面から、ストッパー部は六角ボルトで両面から固定されています。
これをすべて取り外すとハンドルのパネルを取り外すことが可能です。
ライナーはこれに加えてブレード下部のストッパーが固く嵌まり込んでいるため、ここをこじ開ける必要があります。(余談ですが、Emerson knives社のCQC-7の場合はG-10ハンドルの溝に差し込む形でこんなに固くありません)
取り外せました。ドライバーを差し込んでなんとかしました。相変わらず強固に固定されています。
パーツ構成はこんな感じです。アシスト機能のようなメカニカルな機構を備えていないため非常にシンプルで分かりやすいですね。
00年製のEmerson knives社のCQC-7B SFSだとこんな感じです。スペーサーの形状やネジ穴の位置などの違いが分かりやすいですね。
あと余談ですが、この970HK組み立てミスを何とか誤魔化そうとした跡が残っています。
というのも、本来は接着剤でライナーに固定されているはずのスペーサーが普通に外れ、ライナーをよく見てみると上部に間違って接着した跡があります。
それを取り外して正規の位置につけ直したので接着剤が乾いてしまい接着されなかったのだと考えられます。
ライナーが反っている件といい、この970HKなかなかボロボロです。まあ、こういった荒さもアジですね。
話を曲がっているライナーに戻します。最初は腕力でなんとか逆方向に曲げようとしましたがチタン製のライナーはなかなか弾性があり思うように曲がりません。
仕方がないのでペンチの力を借りてひん曲げました。
グリップと合わせてみるとライナーの反りが矯正されたことが分かりますね。
結果を確かめるために組み立て、開閉を繰り返してみましたが最初のようなライナーと干渉しているガリガリ感は消えています。
という訳で970HKの調整/分解でした。ここらへんで終わります。